古い年代物のジーンズのこと。ジャケットなどはヴィンテージ・デニムと呼ぶ。
1980年代中頃までに力織機で生産された約29インチ幅のデニムを使用した
ジーンズで、生地の端にセルヴィッジ<耳>ができる。
マニアたちは「リーヴァイス501XX」だけがヴィンテージ・ジーンズだと言い切る。
501XXは中古衣料品店で、50万円以上で販売されている。
ヴィンテイジ・ジーンズというのは、早い話が誰かがはき古した中古品である。
しかし、100万円も200万円もするものが、ドンドンと売れてしまう。品不足の為
に売り手市場なのである。マニアの中には、大枚はたいて買ったものを完全密封
して仕舞い込んでいる連中も少なくない。
ファッションのアイテムの中で、ここまで若者を熱狂させるものは他にないだろう。
ヴィンテイジ・ジーンズが、どうしてマニアのコレクションの対象となったのだろうか。
その理由は簡単で、例え30年前のものでも着用可能だからである。各時代の最強
デニムが素材となっていて、縫製された糸も強く、付属ボタンも錆びないし割れない。
そのうえにカパー・リヴェットで補強されているので、大切に扱えば50年以上は穿き
続けることが可能である。50万円で買ったとしても、一年につき1万円しか使わない
のだから、けっして高い買い物にならない。
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